足助宿・有松宿・四間道・犬山城下・津島

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項     目 場  所 備  考
・足助宿 ・豊田市
・足助町
足助宿は古くから交通の要衝として重要視された地域で、三州街道の他、美濃街道やほうらいじ道、七里街道(足助街道)が交差していました。中世は長く当地を支配した国人領主足助氏が足助七屋敷を構え、江戸時代に入ると旗本の本多忠周の陣屋町として整備されました。三州街道は参勤交代では利用されなかった脇往還ですが、太平洋で産出される塩や海産物を信州内陸部に運ぶ「塩の道」として往来が盛んで、特に、「中馬」と呼ばれる独自の運搬形式が確立すると、正式な街道が採用した「伝馬」と比べて経費節減や時間短縮となった為、物資輸送により各宿場町も賑いました。中でも足助宿は、物資の集積場、中継場として大きな繁栄がありました。現在でも良好な町並みが評価され国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
・有松宿 ・名古屋市
・緑区
・有松町
有松宿は慶長13年に形成された集落で、その後、東海道五街道の1つ:江戸日本橋から京都三条橋まで)の間宿として整備されました。正式な宿場町ではなかったものの、東海道を利用する旅人や商工業者にとっては便の良い町でした。有松宿の特産物である「有松絞り」は江戸時代から宿場の有力者だった竹田庄九郎が豊後絞りの技法を取り入れて考案したもので、現在でも伝統産業として伝えられています。「有松絞り」の発展と共に多くの豪商を輩出し、現在でも街道沿いには大型で質の高い町屋(町家)建築(小塚家住宅・竹田家住宅・中濱家住宅・服部家住宅など)が数多く残り町並みを形成しています。良好な町並みが評価され「名古屋市有松町並み保存地区」に指定されています。
・四間道 ・名古屋市
・西区
戦国時代には織田信長の居城、名児耶城がありましたが、その後、清洲城(愛知県清須市)が築城すると城下町も清洲の地に移され、慶長15年(1610)に名児耶城の跡地付近に改めて名古屋城が築かれると、再び城下町は名古屋城の城下町に移されました。四間道はその際に町人町として町割された町で、地名は元禄13年(1700)の火災により町の大半が焼失した事を受け、延焼防止の為、幅4間の道路を整備された事に起因しています。現在の町並みは元文年間にさらに町の構成を変更した後のもので、特に堀川を利用して舟運船から直接荷物が運ばれた為、多くの豪商を輩出し、敷地の広い町家が点在し屋敷内には豪勢な造りの建物や土蔵が数多く建てられました。現在でも四間道には良好な町並みが残され名古屋市の街並み保存地区に指定されています。
・犬山城下 犬山市 犬山城は文明元年(1469)に築かれた山城で、当初は小規模なものでしたが、当地が交通の要衝として重要視された為、引き続き整備拡張が続けられ近世的な城郭へと変貌を遂げました。江戸時代に入ると尾張藩領となり、藩主の附家老が犬山城の城主を歴任しました。尾張藩は大藩だった為、附家老といっても数万石を領する大名に準じる格式を得て、領内も半独立した行政が行われました。江戸時代には基本的に一国一城令により本城以外には認められいませんが、犬山城は特別な配慮から城郭として維持され、城下町にも家老に従う家臣達が住まう武家屋敷が要衝に配されて城の防衛の一翼を担いました。寺社仏閣も数多く集められ、元和3年(1617)以降に犬山城の城主となった成瀬家の菩提寺臨渓院などが点在しています。
・津島 津島市 愛知県津島は古くから木曽川、長良川、揖斐川の河口に位置していた事から、それらの舟運の拠点として多くの物資が集積され全国的にも知られる大都市として発展しました。戦国時代には津島湊を押えた織田家一族の財政を支え天下布武へと邁進しました。鎮守である津島神社はスサノオ・牛頭天王を祭神とする津島信仰の本社として東海地方を中心に全国に広がり、各地から数多くの参拝者が訪れた為、門前町的な要素が加わっていました。江戸時代に入ると洪水や護岸整備の為、津島湊の機能が著しく低下し、舟運の拠点としての重要性は失われましたが、今度は東海道の脇往還である佐屋街道の宿場町としての人や物資の往来が増え、往時程ではないにしても賑った町ではありました。現在も街道筋には良好な町家建築が軒を連ね伝統ある町並みが見られます。
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